声  明  文

2007年7月26日

山形大学学長候補適任者
山形大学理学部 加藤 静吾
山形大学工学部 小山 清人

(50音順)


山形大学学長選考会議は、昨日(7月25日)行われた学長選挙学内意向投票の結果を覆し、結城章夫候補を次期学長に決定した。われわれは、大学構成員の意向を蔑ろにした学長選考会議の決定に強く抗議する。本学の学長選考は伝統的に教育研究に携わる有権者による投票結果が曲がりなりにも尊重されてきた。学長選考会議の決定は、そうした本学の伝統を否定するとともに、山形大学の将来に大きな禍根を残すものである。

選考会議は、意向投票の結果を覆すこととなった選考会議の決定内容を本学のすべての構成員に対して説明する責任がある。選考会議主催の説明会を直ちに開催し、全教職員に説明するよう強く要求する。

今回の意向投票結果は,候補者としての結城氏が学内有権者の多数から支持されなかったことだけでなく,文科省からの「天下り」に対してもそれを批判した3候補への支持を合わせれば,結城氏支持に対して88票も多かったことから、大学構成員は同氏の「天下り」にも拒否の審判を下したということ示している。結城氏は潔くその客観的な事実を認め、学長就任要請を辞退すべきであった。
結城氏は13日の公開討論会(小白川)において、フロアーからの天下り批判に対し、つぎのように答えていた。
「人事当局の斡旋ではない。予算を背景に押し付けているものではない。仮に押し付けがあるなら拒否すればよい。選挙で選ばれて学長になった場合は、みなさんの選択になる。したがって天下りには該当しない」 しかし、大学構成員の少数派の意向を受けて、多くの選考手続き上の瑕疵にもかかわらず、学長就任要請を受けたということは、自ら「天下り」を認めたことに他ならない!

 さらにその公的な立場もわきまえず、結城氏を擁立し、学内に混乱を巻き起こした仙道富士郎現学長の責任は大きい。権力を私物化し、学長選考そのものを恣意的にコントロールしてきたことは明白であり、学長解任に値するとさえ、考えることができる。その現学長に推薦されてきた結城氏にも当然道義的な責任はあり、学長を辞退すべきである。

さらに私たちは、結城氏の学長候補推薦同意の時期の問題と合わせて、今回の学長選そのものが無効であると考える。つまり結城氏については,6月11日学長選考会議における第1次審査時本人の次官辞任同意が得られていないという瑕疵が有る事が指摘されており,手続き上の瑕疵を不問にしたままでの学長候補決定には,法的にも問題が残る。私たちは、大学構成員の意向を尊重し、選考会議は本日の決定を取り消すよう強く求めるものである。もし、このまま、結城氏を学長候補に決定するなら,法的措置をわれわれは考えなければならなくなる。そうなれば、より一層の混乱も予想される。学長選考会議における学外者主導での結城学長の押しつけは、大学にとっては百害あって一利なきものでしかなく、一層の混乱を引きおこすので,本学の真の発展を願うのであれば、ただちに撤回すべきでものある。

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